誰もがシアワセを感じられる組織を増やしたいと願う筆者が人と組織について考えていること、感じたことなどをまとめています。

2人の二代目経営者

先日、2つの企業から人事制度の改定についてご相談いただきました。どちらも、経営者のご子息で、まもなく二代目経営者となる従業員数100名未満の企業でした。

「何のために改定したいのですか?」とお聞きしたところ、

Aさん「管理職に、管理職としての役割を果たしてもらいたいのです。」
Bさん「結果を出した人間が、給料を多くもらえるようにしたいからです。」

と返ってきました。

お二人とも、ご自分が経営者になったときのことを見据えて組織づくりを行いたいと考えておられるようでした。

Bさん「客先で何かあったら、自分が尻拭いをしなきゃならないんですよ。なんとか、管理職に部下育成の視点を持たせたいのだけど・・・」

Aさん「社員が自分で考えて判断し、行動できるようにしたかったので、行動指針を作成しました。自社が大切にしたい行動を、人事制度にも反映させたいのです。」

Aさんは、人事制度改定後の運用について考えると、不安が残るため、ご相談に来られました。
一方、Bさんは、とりあえず新しい人事制度を作って、早く新制度で評価を行いたいことを強調されていました。

当初、AさんもBさんも、管理職に部下育成の意識を高めてもらいたいと望んでおられました。ところが、途中から、Bさんは新制度の下で、人事評価を行うことがゴールとなってしまったようです。


人事制度を改定した際、従業員に対して何のために改定したのかを明確に説明し、理解を得て運用していかなければ、効果を発揮しにくくなります。

この点を疎かにしてしまうと、「会社都合だ、人件費削減だ」などとネガティブな印象を持たれかねません。反発する従業員を置き去りにして、運用を開始しても、早晩上手くいかないと思いますし、誰も得をしません。

いつの間にか、人事制度を改定することがゴールとなってしまう企業がありますが、当初の目的を見失うと、『いったい誰のための人事制度なのか』となります。


人事制度のどこを変えれば、従業員や組織がどう変わるのかをイメージすることは、易しいことではありません。だからこそ、改定後の運用までを意識して、制度改定にあたることが大切であると思います。

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