お客様が求められる
営業力アップに関する研修においては、ヒアリングスキルや
プレゼンスキル、交渉力の強化などのご依頼が多いのですが、
実は他にも重要な課題が出てきます。
特に、若手の
営業社員にとっては、上記よりも先にやるべきことが
あるのではないかと考えています。
若手社員対象の
営業研修において、彼らの言動やワークへの取り組みを
観察していると、その特徴として、次の点が挙げられます。
1.仕事の目的が不明瞭
2.商品・サービスに関連する知識が少ない
3.顧客の立場をイメージする力が乏しい
1.仕事の目的が不明瞭
何のために、現在の仕事に取り組んでいるかについて、
あまり深く考えたことがない若手
営業社員は多いものです。
そのため、
営業職とは「単にモノを売る仕事」と捉えている傾向が見られます。
目的が不明瞭であるにも関わらず、月次売上など個人目標は存在しています。
それは、最近に限ったことではなく、昔からあったことなのでしょう。
ただ、上司と部下の関係性が変わってきた昨今、目的なき目標は、
若手社員のパフォーマンスに大きな影響をおよぼしていると思われます。
現在の上司と部下の関係性を一言で言うなら、こういうことではないでしょうか。
過去の経験で言うことを聞かせようとする上司と、
「とにかく走れ」という指示が嫌いな
若手社員。
ビジネス環境の変化の速さが、もたらしたものの一つは、過去の成功体験を豊富に
持つ上司の指示が、いつも正しいとは言い切れなくなっていることです。
そして、そのことを、
若手社員も気付いているのではないかと思います。
だからこそ、「自分の経験に基づいて、今はとにかく走れ」という上司の指示が、
若手社員にとっては、受け入れにくくなっているのかもしれません。
たとえ、それが正しい指示であったとしても・・・
そう考えると、上司は、
若手社員に対して、
営業という仕事の目的について考えさせる必要があるのではないでしょうか。
自分が何のために営業活動をしていて、誰にどんな価値を提供しているか。
また、自分の仕事は、どれだけの貢献をしているのか。
営業という仕事の意義を感じることができて初めて、速く、遠くまで走ることができる。
そんな若手社員が多いように思います。
次回に続きます。
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