お客様と話をしていて感じたことなので、推測に過ぎないのですが、従業員に
対して何らかの
サーベイを実施したことがある企業は、多いように思います。
内容は多岐に渡っています。
理念の浸透、ビジョンの理解、
考課、処遇、社員教育、働きやすさ、仕事のやりがい、
施策への理解など・・・
簡単に言えば、「従業員がどう思っているか」を知る方法の一つが
サーベイです。
従業員の感情を扱っているということを忘れてはいけません。
つまり、必ずしも、事実を的確に捉えているとは限らないのです。
例えば、人事
考課に対して
サーベイを取れば、「不公平である」と答える従業員が
一定数出てきます。
では、仮に、誰にとっても公平・公正な
考課制度が存在するとします。
それを活用した後、
サーベイを取ったとしても、やはり「不公平である」と
回答する従業員は出てくるでしょう。
つまり、これは
考課制度が実際に、公平か不公平かということではなく、
従業員が「不公平であると感じてしまう」感情の問題なのです。
もちろん、実際に不公平な
人事制度もたくさんありますから、それを
改善していくことは、経営層や人事の役割であるのですが、
一方では、従業員の感情にしっかりと向き合うことも重要であります。
上記の例ですと、なぜ不公平であると回答したかを明らかにすることが求められます。
実際には、評価の伝え方など、説明不足が原因であることも少なくありません。
その場合、やるべきことは
人事制度の改善ではなく、
運用上の改善、もしくは
人事制度を正しく理解してもらうための活動になります。
こうしたことは、人事
考課に限ったことではありません。
企業が実施している仕組みや施策が間違っていることもあれば、
従業員が誤認していることもあります。
サーベイの結果は、従業員の感情という観点では事実でありますので、対処が必要ですが、
仕組みや施策の方向性が間違っているとは限らないので、しっかり調査した上で、
対策を練られることをお勧めします。
サーベイ結果を鵜呑みにして、慌てて仕組みや施策を変えてしまわないように
注意していただきたいと思います。
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