信長に学ぶミドル育成の考え方

将来の幹部候補を継続的に輩出するためには、ミドルすなわち中間管理職の
育成が鍵を握っています。

織田信長は、それまでミドル層が、先頭に立って戦地に赴くことが
よしとされていた状況を危惧していました。

というのも、せっかく優秀なミドル層が育っても、
「武将たるもの先陣を切って、戦場で戦うべし」というような風潮が
根付いたままであると、彼らが戦地で命を落としてしまうからです。

それでは、いつまで経っても幹部候補が現れないわけです。

そこで、こうした風潮にメスを入れるために、
自分が真っ先に動くのではなく、部下を動かすことができるミドル
重用することにしました。

例えば、桶狭間の戦いでは、梁田政綱を表彰しました。

彼は、今川軍の動向に関する情報を信長に報告しました。
ただ、それは、自分が動いて得た情報ではなく、部下を使って得た情報でした。

すなわち、適切なタイミングで必要な情報を得るために、
マネジメント能力を発揮した結果であったと言えます。

信長は、彼を皆の前で「良い働きをした」と表彰することによって、
彼のような行動を今後は高く評価すると知らしめたわけです。

現在で言うところの、ロールモデルの提示であります。
皆も「彼のように、行動すべし」と新しい人事考課基準を発表したのです。

また、いつも率先垂範で、部下の仕事にすぐに手を出すミドル層の下では、
部下の成長の可能性が潰されてしまうとも考えていたようです。

部下のモチベーションを高め、彼らの可能性をいかにして引き出していくか。
これをミドル層の役割とした、信長の組織づくりの考え方は、
現代においても学びが多いですね。
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tag : ミドル 育成

メンタルコントロール力を高めたい方へ

前回のブログで、ストレス耐性の話を書きました。

それに関連してというわけではないのですが、告知させていただきます。

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tag : メンタルヘルス ストレス

ストレス耐性

「メンタルヘルス不全になりそうな人材をスクリーニングする方法はないか?」

以前、このような相談をいただきました。
当時、この企業には、既にうつ病などのメンタルヘルス不全による休業者が
存在していました。

自社にメンタルヘルス不全者を抱えているにも関わらず、未だに
真剣にメンタルヘルス対策を講じない企業が存在していることに驚かされます。

冒頭の質問は、採用時に使用される適性テストのようなアセスメントツールを
想定した質問でした。

「ストレス耐性の高い人材を採用したい」という企業の声は、昔からありました。
現在でも、ストレス耐性をチェックするアセスメントは数多く存在しています。

しかし、ストレス耐性の低いタイプの人材は、企業に必要ないかというと
決してそうではありません。

ストレス耐性の低いタイプには、几帳面、神経質、完璧主義、負けず嫌い、
周囲に気を使い過ぎるなどの特徴があると言われています。

一方で、ストレス耐性の高いタイプには、ミスに気づきにくい、楽観主義、
周囲の評価をあまり気にしないなどの特徴があるようです。

これらは全ての人に当てはまるわけではなく、そのような傾向があるに過ぎません。
従って、アセスメントは、目的によっては有効に機能しますが、
決して万能ではありません。

仮に、メンタルヘルス不全になりそうな人材を全てチェックできたとしても、
それは、あくまでチェック時点における状態でしかありません。

メンタルヘルス不全は、誰にでも起こり得えます。
ストレス耐性が高いタイプの人材であっても、メンタルヘルス不全を
引き起こす可能性はゼロではないのです。


職場のストレス要因を軽減するための努力を怠って、
メンタルヘルス不全予備軍とされる従業員を排除する。

あるいは、EAP機関や産業医に丸投げしても、メンタルヘルス問題の
根本解決にはなりません。

あくまでも、彼らの協力を仰ぎながら、自社のメンタルヘルス対策について
真剣に取り組まなければ、事態は改善しません。
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リーダー像を明確にするメリット

お客様と人材育成のお話をしていると、自社の求めるリーダー像が曖昧な状態で、
教育研修のご相談をされるケースがあります。

例えば、管理職への教育について、
「もっとリーダーシップを発揮して、部下を動かして欲しい」
というようなお話をされます。

しかし、管理職の方が、具体的にどのような意識を持って、
行動して欲しいのかについては、曖昧となっています。

言い換えれば、「現状から具体的に何を変えて欲しいのか」が、
明確になっていないのです。
その主たる理由は、自社の求めるリーダー像が明確ではないためです。

自社のリーダー像を明確にしておくと、いくつかのメリットがあります。

・人事考課の一基準として活用できます。
・等級定義や役職定義に組み込むことで、昇格・降格の条件として活用できます。
・人材開発の方針が明確になるため、研修内容に一貫性が出てきます。
リーダー(管理職)を目指す従業員が、目標を立てやすくなります。

このように、目指すリーダー像を全社的に共有できると、労使が一体となって、
あるべきリーダー誕生に向けて、進みやすくなります。

求めるリーダー像の定義は、企業の状況や環境によって、異なりますが、
定義することが苦手であるというのであれば、いくつかの切り口から
検討してはいかがでしょうか?

例えば、リーダーの『役割』・『能力』・『意識』というように、
3つの観点で規定してみましょう。

リーダーの像の決め方も様々です。
トップダウンや人事主導、あるいは、管理職参加のワークショップで
決める場合などがあります。

いずれにせよ、戦略や事業展開など、未来を見据えた自社の姿を踏まえたうえで、
あるべきリーダー像を決めていく必要があります。

人事部の役割としては、求めるリーダー像と、現在のリーダー達とのギャップを
埋めるために、どのような施策を打つかを考えなければなりません。
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tag : リーダー 育成

ビジョンが浸透しない理由

先日、あるフードサービス業の人事担当の方をご紹介いただいた際、
こんなお話をお聞きしました。

各店舗を自律した組織にしたいため、店長に対して、部下育成スキルを
身に付けさせたいこと。また、組織の足並みを揃えるためにも、昨年から
全社でビジョン共有を進めているというお話でした。

ビジョンに関する説明は、年1回全従業員が集まって行われます。
そこでは、経営者が全員に向かって、じっくりと話をした後、グループ毎に
ディスカッションなどを通して、浸透をさせるというもの。

これは、外部のコンサルタントが企画したそうです。

ところが、2年ほど続けているが、
「現場には、これといった変化もなく、ビジョンが浸透しているとは思えない」
と人事担当の方が嘆いておられました。


浸透しない理由はいくつか考えられます。

ビジョンの説明が分かりにくい。(理念ビジョンの繋がりが分からない)
・説明は理解できるが、共感するほどではない。
ビジョンには共感したが、日々の業務と比較すると、優先順位が低い。
ビジョンには共感したが、具体的に何をすればよいか分からない。

ビジョンが、日々の業務の中に落とし込まれていなければ、単なるお題目に
なります。

各店舗におけるミーティングでは、朝、売上などの数字報告がされるのみです。

あとは、お客さん中心に動くことになるため、閉店するまで、指示・命令、
報告・連絡などを除くコミュニケーションがほぼ存在していないようです。

ということは、自分たちのビジョンを確認する機会が少なすぎるということです。
ですから、ビジョンを確認する機会(仕組み)を作らなければなりません。

もちろん、日頃から業務の中で、ビジョンに関するコミュニケーションが
機能しているのであれば、仕組み化しなくても良いでしょう。

しかし、多くの企業では、それは難しいことなのです。
つい日々の業務が優先されます。

お客さんの注文を取りに行くことは、『緊急で、重要なこと』
ビジョンについて話し合うことは、『緊急ではないが、重要なこと』

従って、最初は何らかの仕組みを構築することをお勧めします。

ビジョンを目指すことで、企業理念とどう結びついてくるのか。
ビジョンの実現によって、自社はどうなれるのか。
ビジョンの実現に向けた行動は、自分にどんなプラスがあるのか。
ビジョンの実現のためには、どのような行動を取れば良いのか。

例えば、朝のミーティングのたった5分でも、そうしたことについて
考える時間として割り当ててみてはいかがでしょうか。

ただし、各現場で適切に運営してもらうためには、機会を
作って終わりではいけません。

企業側は、ビジョンの意義や内容への理解、実践の有無などについて、
従業員に定期的に確認し、改善していくことも忘れてはいけません。
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プロフィール

Author:岡 晴雄
「企業理念に基づく組織人事コンサルティング」を行う株式会社マングローブ 人事コンサルタント。同志社大学工学部卒、同志社大学大学院工学研究科 修士課程修了。大手求人情報会社勤務を経て現職に至る。

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